MT4 FX自動売買のパフォーマンスを向上すべく、MT4を動かすVPSをアメリカ設置のものに変更。
VPS設置場所が日本とアメリカでは、FX業者のサーバーとの応答時間がどれだけ変わるのか比較してみました。
MT4稼働VPSとFX業者サーバーとの設置場所(距離)による影響
まず、MT4を利用したFX取引の仕組みは、次のようなっています。
Windowsパソコンにインストールして利用するMT4は、自宅PCか、24時間稼働させるならVPSを利用している場合が多いと思います。
「FOREX.com」や「OANDA JAPAN」などのFX業者では、業者ごとに取引サーバーを持っています。
そして、MT4とFX業者の取引サーバー間の通信で、レート配信や売買注文が行われる仕組みになっています。
MT4とFX業者サーバーの距離が近い方が有利
ここで重要なのは、MT4⇔FX業者の取引サーバー間で、いかに遅延なく通信が行われるかということ。
特に自動売買によるスキャルピングなどでは、シグナルを受けて発注まで一瞬のタイミングが重要。そのため、MT4とFX業者サーバーとの通信に遅延・タイムラグがあると、パフォーマンスに影響を及ぼします。
しかし、コンピュータ間の通信は、物理的な距離が遠くなるほど通信時間(応答時間)に遅れが生じます。
そのため、MT4を動かすPC/VPSとFX業者の取引サーバーは、できるだけ近い場所に設置されている方が有利になります。
日本のFX業者もサーバーは海外にある
日本のFX業者でも、その取引サーバーが設置されている場所は日本国内とは限らず、多くはアメリカのデータセンターに設置されています。
私も利用する国内FX業者の「FOREX.com」「OANDA JAPAN」も、取引サーバーはアメリカにあります。
FX業者 | 取引サーバー設置場所 |
---|---|
OANDA JAPAN | ベーシック/プロコース:アメリカ 東京サーバコース:日本 |
FOREX.com | アメリカ |
FXTF | 日本 |
外為ファイネスト | 日本 |
楽天MT4 | 日本 |
一方で、MT4を動かすために借りているVPSは、日本国内に設置されているものを利用しています。
そのため、MT4稼働VPSとFX業者の取引サーバーが日本とアメリカで離れており、そのやり取りにタイムラグが生じている環境となっています。
アメリカ設置のVPSに変更
そこで、MT4⇔FX業者サーバーとの距離を縮めるために、MT4を動かすVPSをアメリカ設置のものに変更します。
MT4運用に特化したVPSを提供している「お名前.com デスクトップクラウド」「使えるねっと」では、この点を考慮して、アメリカ設置のVPSも提供しています。
VPS設置場所が日本とアメリカでの応答時間比較
VPS設置場所が日本からアメリカに変わることで、FX業者の取引サーバーとの応答時間がどれほど変わるのか実際に比較してみました。
計測対象のFX業者は、私が利用している「FOREX.com」と「OANDA JAPAN」です。
計測結果は、MT4を起動時に表示される、FX業者サーバーへのping応答時間を参考にします。
日本設置のVPS
まずは、日本設置のVPSで動かしているMT4からの計測結果。
FOREX.comのサーバーへログインした際のping応答時間は「166.79ms」。
同じくOANDA JAPANのサーバーへログインした際の、ping応答時間は「164.70ms」。
アメリカ設置のVPS
次に、アメリカ設置のVPSで動かしているMT4からの計測結果。
FOREX.comのサーバーへログインした際のping応答時間は「72.33ms」。
同じくOANDA JAPANのサーバーへログインした際の、ping応答時間は「73.79ms」。
応答時間は1/2に短縮
上記の通り、MT4から各FX業者の取引サーバーへの応答時間は1/2以下に短縮されるという結果になりました。
MT4⇔FX業者とのやりとりで発生するタイムラグが縮まることで、より正確なトレードが行えるようになり、特に自動売買によるスキャルピングなどには有利になるはず。
うちでも、「Forex White Bear V3」「White Bear Z USDJPY」2つのスキャルピングEAを、それぞれ「OANDA JAPAN」の口座で運用しています。
なので、今回VPSをアメリカ設置に変更したことで、より一層のパフォーマンス向上に期待です。